現代は、どんな仕事を選ぶか、また結婚するかしないかを選ぶのも、比較的自由な時代です。
もちろん親・親戚や世間の目というのはありますが、社会全体は、個人の選択にかなり寛容になってきています。
とても恵まれたことですが、だからこそ、無限に広がる(ように見える)選択肢を前に、どれを選んでいいのかわからず、選択自体を後回しにしてしまいがちです。
まさに、私がそういう人間でした。
得意なのが「後回し」(笑)
ただ、そんな私も30代で新しいことに挑戦しました。
その結果、「30代でこれをやっておいて良かった」と言えることができました。
迷っている若い人の参考に少しでもなれば、幸いです。
目次
1.ライフプランを作ってみた
30歳で結婚した私ですが、当時夫も私も非正規雇用で、将来に圧倒的な不安を抱えていました。
お金がない、貯金がない。
このために、私はそこそこ若かったにもかかわらず、未来へ漠然とした不安を抱き、押し潰されそうなほどでした。
そこで、その対策として、お金について学べるFP資格をとろう、と思い立ちました。
通信教育でFP2級を取得
そして、通信教育で、ファイナンシャルプランナー2級を取得しました。
3級がとりやすそうだったのですが、せっかくだからできるだけ深く勉強しようということで、2級にしました。
通信教育だけでしたが、無事1回で合格することができました。
資格をとるために勉強したのは、リスクマネジメント(保険)や金融資産運用(投資)や不動産や税金のことなど。
一番役立った勉強内容
FPの試験勉強で、一番実生活で役に立ったのは、ライフプランニングという項目でした。
ライフプランニングというのは、将来の生活設計のことです。
「〇才位までには家を買いたい」
「子どもは〇人欲しい」
「海外旅行には年に2回は行きたい」
といった、個人の具体的な夢や目標がライフプランです。
そのライフプランの実現のために、資金計画があるので、FPとしてはまず顧客のライフプランを聞いて、ライフプラン表を作成するのです。
我が家のライフプラン表とキャッシュフロー表を作成
ライフプラン表の作り方と、それを実現するお金の収支表=キャッシュフロー表の作り方を、FPの試験勉強で学んだ私。
早速夫と話し合いながら、我が家のライフプラン表とキャッシュフロー表を作ってみました。
これからやるべきことが見えてきた
その結果、夫婦ともお互い色々な夢を持っていることがわかりました。
そして、お金も、足りないことはわかっていましたが、いつまでにいくら必要という具体的な時期と金額がわかり、毎月の貯金額を改めて設定することができました。
夫は転職への決意を新たにし、私もFP取得で得た知識をもとに、投資にも挑戦することを決めました。
2.投資をはじめた
貯金ができるなら、投資もできる
キャッシュフロー表を作った結果、それまで貯金はコツコツとしていたので、その一部を投資に回してみよう、ということになりました。
投資というと、余剰資金がある人がするためのもの、というイメージがありましたが、毎月まとまった額が貯金できていたので、将来に向けて少しでも増やしたい一心ではじめました。
株は惨敗
やってみたのは、個別株の売買(デイトレートと短期売買)と、積立投資信託。
売買益を狙う個別株は私には働きながら究めることは難しいと判断し、いくつかの優待株を持つのみとしました。
積立投資信託は2年目以降ずっとプラス
積立投資信託は、最初の1年こそマイナスになりましたが、その後どんどん上昇し、投資の可能性と魅力を確信しました。
投資信託は個別の株の銘柄選びはプロがするので、自分は、はじめに全世界にバランスよく投資する投資信託を選べばいいだけ。
ひとつひとつの株の株価は上がったり下がったりしますが、全世界の経済というのは、発展するしかないことを見事に表して、資産は大きくプラスになっています。
早く始めれば始めるほど効果的
福利効果で増えていく積立投資は、長期的に続ければ続けるほど増えていくので、運用期間をできるだけ長くすることが大切。
私はまだ8年ほどですが、15年ぐらいを過ぎたころから加速度的に増えていく、という投資曲線を知り、ますます楽しみになりました。
早く始めれば運用期間が長くなり、より効果的に資金を増やすことができます。
できれば20代から始めたかった、と今は思いますが、少なくとも40代、50代ではなく30代に始められたことはラッキーだったと思います。
投資が日常になるメリット
投資は自分の資産が目減りすることもある行為。
さすがに頭ではわかっていても、実際評価額が減ったときは、その数字を見て、少なからずショックはを受けました。
でも、そこで少し辛抱することで、回復するのを目の当たりにすることができました。
多少投資で失敗しても、若くて自分自身に労働力があれば「働いて取り戻そう」と楽観的に考えることができます。
もう少し年をとってから、色々な事を我慢してコツコツ貯金してきたなけなしのお金を投資で失ってしまったら、「もう投資はやめよう」とすぐ手を引いてしまったかもしれません。
比較的若いうちに「貯金の一部を投資にまわして運用する」という生活スタイルを確立して、投資にまわしたお金に一喜一憂せずに日常生活を送ることができるようになったことは、良かったことだと思います。
3.出産した
私はは30歳で結婚して、39歳で不妊治療の末子どもを出産しました。
まだ子どもを産んでから4年しか経っていませんが、もうこの時点で、私の人生で、最も価値のある行為だったと思っています。
その理由は以下の通りです。
生きるハリができる
とにかく無性に可愛いのが我が子。
自分でもどうしてこんなに可愛くみえるのか、本当に不思議。
30代後半になって体力的な衰えを感じはじめ、弱気になることもでてきていましたが、子どもが生まれると、とにかく目の前の幼子の育児が最優先。
ウジウジと悩む暇が全くなくなりました。
自分が疲れていないときは、ただひたすらにカワイイ。
疲れても、「この子には自分しかいないんだ」という思いから、老体に鞭打って必死で動いています。
「仕事嫌だな」と思っても「この子のオムツ代稼ぐんだ」とか「この子におもちゃ買ってあげるんだ」と思うと、パワーがわいてきます。
体力的に本当にラストチャンスだった
「産むのはいいけど、育てるのが大変」
という言葉は知っていましたが、まさにその通りで、私は「もう数年後だったら、育児は難しかったな」と思いました。
0~3歳半までの育児は、39歳~43歳の私には、体力的に本当にキツかった。
年寄りの知恵(?)で夫に頼ったり行政(保育園)に頼ったりしながらなんとか乗り切りましたが。
それでもしんど過ぎて、子どもにあたってしまったこともしばしば。猛省。。。
もっと早く産めば体力的に楽だっただろうな~とつくづく思いました。
(といって私は35ぐらいから体力は衰えを感じはじめていたので、やっぱり体力的なベストは30歳ぐらいでしょうか)
兄弟をつくってあげることもできたかもしれないし。
そしてまた、これ以上歳を重ねての乳幼児の育児は私には相当厳しく、現実的には考えられないことから、今回子どもを授かれたことはまさにラストチャンスだったと思います。
いくつもの幸運が重なって実現できた奇跡ではないかと思うぐらいです。
社会に居場所が増える
子どもを出産すると、新たな人間関係ができました。
同じ歳の子どもを持つママ友や、保育園の先生達とのつながりです。
公共の場でも、小さな子どもに関心を持ってくれる年配の方に声をかけていただくようになりました。
〇〇くんのママ、という役割ができたことで、社会との接点が広がり、社会とつながっている感覚が夫婦だけの時代より、ずっと強くなりました。
義両親との絆が深まる
子どもができたことで、一番喜んでくれたのはおじいちゃん、おばあちゃんかもしれません。
孫と会うのを心から楽しみにしてくれ、どうしているか気にかけてくれます。
息子もおじいちゃんおばあちゃんが大好きです。
義両親との距離が孫の存在を通して、ぐっと縮まったのを感じます。
未来が楽しみになる
夫婦だけのDINKS時代は、未来への希望は具体的に描くことはできませんでした。
仕事も趣味もやりたいこと、楽しいことは全てやり尽くしてしまったような気がしていたのです。
子どもが生まれてからは「子どもに〇〇をしてあげたい」といったことが子どもの年代別に思い浮かびます。
また高齢出産なので子どもが恥ずかしくないように、若く見える努力を惜しまずしよう、と思います。
子どもの勉強や結婚費用を十分に出してあげられるように、資産を築きたいという目標もできました。
体力作りや資産形成など、大変そうではありますが、子どもの成長は、私にとって将来の何よりの楽しみ。
成長した子どもと大人同士のつきあいをしたり、子どもの結婚相手と一緒に食事に行ったりすることがご褒美としてあるなら、多少の辛いことは今後も乗り越えられそうな気がします。
まとめ
私の30代、やってよかったことでした。
お金の悩みを抱えている、投資に興味がある、出産すべきか悩んでいる、といった若いあなたの参考になれば、幸いです。
欲を言えば体づくりも、出産前にしっかりと取り組むべきだったと思っています。
産んでしまうと、体を鍛える時間がありません💦
とはいえ、もう私の30代は戻ってこない。
後悔を次なる目標に変えて、前進していきたいと思います。
この記事をご覧のあなたが、悔いのない30代を過ごせますよう、お祈りいたします!