クリスマスケーキとお正月料理は老人ほどお金をかける。

クリスマスケーキと老人




クリスマスケーキを予約しているのは50代以降ばかり

数年前から気づいたのですが、私の周りでは、クリスマスケーキを予約しているのは、50代以降の人たちだけです。
クリスマスケーキ、特に苺と生クリームの日本人にとって一番なじみのあるケーキは、真冬に生の苺をふんだんに使うので、非常に高価。

だけど、ある一定層には需要があるようで、広告は目にするし、世間話でも特に年配の方から「クリスマスケーキ、どうするの?」とか「もう予約した?」という話をされます。

ひがみ半分、でも自分だったらそのお金を別のことに使いたいとも思う50代ちょい手前の私が、なぜなのか、考えてみました。

お節料理を買うのも老人ばかり?

クリスマスケーキ同様、お正月の食べ物(おせち料理他ご馳走)も、年代が高くなればなるほどお金をかける傾向があると思います。
本来なら、しょっぱかったり甘すぎるお節料理を老人が食べるのは、健康に良くないと思うのですが、おせち料理は若者ほど食べず、老人ほど好んで食べる。

どうして年寄りほどクリスマスとお正月にお金をかけるのか

では、どうして老人はクリスマスケーキとお正月料理にお金をかけるんでしょうか?

老い先が短いので、1年の重みが大きい

当然のことながら、20代30代よりも50代60代の方が、余生でクリスマスを祝う回数が少ない。なので、1回のクリスマスに対する思い入れが強くなるのかなと思います。

今年も元気にクリスマスを迎えられた!みたいな。キリスト教徒でもないのに、クリスマスに対する思い入れが強くなるのは、正直よくわからない部分ですが。。。

高度経済成長期へのノスタルジー

日本でショートケーキが出来たり、クリスマスケーキを食べる習慣が定着していったのは、今から50~70年前の高度経済成長期です。20年近く続いた急速な経済成長期の間に、誰もがこの日本独自のクリスマス文化に染まっていきました。
高度経済成長期に子ども・若者だった今の50代以降の世代は、クリスマス=生クリームと苺のクリスマスケーキというイメージが身についているわけです。
日本はもう欧米に憧れる時代でも、急速な経済成長をしている時代でもないのですが、長年の楽しい思い出と結びついているので、クリスマスケーキを求めてしまうのではないでしょうか。

遊びに来る子どもや孫と一緒に食べたいから

お年寄りは食べる量が少ないので、自分たちは少しだけ食べて、孫のいる子ども一家に分けたりする場合も多いでしょう。
自分たちだけなら、ホールケーキや一通りそろったおせちまでは必要ない、と思っても、遊びに来る孫たちにも食べさせたい、と思って用意する場合はあるでしょう。
でも、孫や子どもの立場で言うと、生ケーキは比較的食べ慣れているし、おせち料理は味が濃すぎてあまり好きではなかったりします。
それよりも、普通に焼肉やお寿司が食べたかったり、むしろ全く食べたことのない料理が食べたかったりします💦

クリスマスとお正月は世代間ギャップを色濃く感じる時期

私自身、老人の入口に立っているので、多少割高だと感じても、昔食べていたものを懐かしさで購入したり、子どもと食べようと豪勢な料理を用意したくなる気持ちは非常によくわかります。

若い頃は、新しいものを知るために積極的にお金を使い、老人はノスタルジーと子ども・孫のために使う出費が大きくなる、ということなのかもしれません。
私はほぼ50代ですが、まだ子どもが小さいし、クリスマスやお正月はなるべく手作りで出費は抑えたい。私がいつか高価なクリスマスケーキを買うときがやってきたら、「自分も年をとったなぁ」と感じるときかもしれません。