高齢育児8年目の感想。




39歳というなかなかの高齢で初めて出産して、現在育児8年目。
息子は小2になりました。
出産してから3年経ったときに感じた高齢出産や高齢育児についてのメリットデメリットは記事にしました(【体験談】高齢育児のメリットとデメリット。)。

あっという間に気付いたらそこから5年経っていて、改めて今高齢育児をしていて感じることについて書きたいと思います。

産むより育てる方がやっぱり大変だった

2021年の日本の初産の平均年齢は30.9歳だそうです。

そしてWHOでは35歳以上の初妊婦の出産は高齢出産(経産婦では40歳以上の出産が高齢出産)となり、ハイリスクとしています。

私は39歳で初めて出産したので、バリバリの高齢出産ですね。
まず自分の周りに、自分より高齢で出産した人はいないです。子どもがまだ小さい頃、区の健診会場「この人は明らかに私より年上だ!」という人を見つけたときに無性に嬉しくなりました(苦笑)

そんな高齢育児も早や8年目。
小学生の息子は私に似てしまいADHD特性はありますが、元気はつらつ。体力的にしんどかった乳幼児期を経て、小学校にあがり、私にも息子が小学校に行っている間、自由になる時間が出てきました。

”高齢出産”という言葉はメジャーになっていたものの、リスクも増える高齢での出産に怯えていましたが、どう考えてもその後の育児の方が大変でした。出産は乳腺炎になりかける、ということ以外はトラブルはなく済みましたが、なかなか寝ないパワフルな乳幼児(今思えば特性の影響もあり)の相手に体はヘトヘト。。。小学校に入ったら特性のために小学校に何度も足を運び、状況説明。特性というオプションつきの育児の醍醐味を味わう日々です。

 

今が子育てのど真ん中?

育児の大先輩がたに「そんなことないよ!」と言われるかもしれませんが、私自身ここまできて
育児も折り返し地点に来たかなと思うことがあります。

今小2なので、甘えてくれるのもここ数年、そして後は思春期が来て、もう大人になってしまうんだなぁと思っているところです。もちろん子どもがいる限り、何歳になっても心配は尽きないんだと思うんですが。子どもが自分に関することを自分で考え、全て自分で選び取るようになったら、(経済的な支援はまだ続くとしても)親が子どものかわりに子どもを守る役割は終わりなんだなぁと思っています。

 

周りの自分より若いママを見て思うこと

私は平均年齢より9歳オーバーで母になったので、周りのママはほぼ私より大分若い。
そんなお母さんたちは、外で働いているお母さんが多くて「育児・家事をやった上で働いていて、スゴイ! やっぱり私より体力がある‼」と思います。

年齢が若い分、体力はもちろん、最新家電を使いこなして効率的に家事をこなすバイタリティもあるんだろうなと思います。
だからといって自分も同じように生活したいとは思いません。仕事と育児の両立の大変さを知っているからかもしれません。育児をする上で、もっと若かったら楽だったかもとは、乳幼児期はたま~に思いましたが、小学生になったらほとんど意識しなくなりました。悩み事は増える白髪くらいです(笑)。

40歳以降に第二子や第三子を産んでいる有名人の記事を見ると、「やっぱりアスリートはすごいなぁ」とか「この歳で3人目とか、この人はやはりタダ者ではなかったんだなぁ」と驚き尊敬しています。そして、自分に戻って「特に体力もバイタリティもごく普通の私が、高齢出産、高齢育児よく頑張ってるよなぁ」としみじみ。

若さとか、エネルギーとかにしがみつくような年齢はもう過ぎたし(笑)、限られた体力や時間を、一番大事なことを選んで大切に使っていく、という段階に、自分は移行しているのかなと思っています。老いも徐々に受け入れています。社会に対しても家庭に対しても、体力や目に見える労働力で貢献するというより、自分の経験値を提供するというか、他者に差し出せるものが変化してきたような気がします。

 

高齢母の心配事あるある

出産する前は、高齢母だと子どもが恥ずかしいのではないか、とか、子どもが成人するまで経済的に支えられないのではないか、という不安も少なからずありました。

でも、今はそう考えることはほとんどありません。息子が私のことを恥ずかしがったことは一度もありません。まだ小2ですが、おそらく思春期が来るまではお母さん大好きな子のままでいてくれるような気がします。また、これまでの息子の成長ぶりから(すぐに自分を追い越していく)という実感があり、ない脛をかじられる心配もしていません。

 

高齢母だからこそ見える景色?

私は若い頃に赤ちゃんを授からなくて良かったなと思うことがしばしばあります。私がほぼ40になって赤ちゃんを授かったのは、私がそれだけ世間一般よりも精神的に幼いからだろう、と思うのです。

子どもを育てることは、自分を犠牲にする時間も多いし、どんな子どもであっても途中で放り出すわけにはいかないし、子どもにとって何が良くて何がダメなのか長期的に見て取捨選択しないし、まだまだ他にもいろいろ。。。わずか20年弱の間にそういう人生の試練みたいなものが凝縮されている期間なわけです。

神様の存在を信じているわけではないのですが、何となく神様が「えっ、君が子どもを育てるの? 人一倍わがままだし不器用なのに、できる⁉ 頼れるばぁばもいないし、もう少し分別ついてからにした方がいいよ。人よりはぜーったい遅い方がいいよ」と思って授けてくださったのかなぁなどと思います。

実際10年前と比べて、人に頼るのがうまくなったり、人生の優先順位が自分から家族に変わったり、つまらないプライドや見栄が一層なくなったり、、、育児をする上で、それがかなり良い方向に働いていると思います。
また自分の経験や他者の経験を踏まえて、それを育児に反映させるので、人生経験が長かったり、幅がある方が、子どもにできるアドバイスもより本質に近づいていく気がします。昔の子育ては、祖父母の役割も大きかったと思いますが、私も祖母でもおかしくはない年齢で息子を持っていますので、息子にとってはおばあちゃんの知恵袋的な要素もあります(笑)
自分が若かったら、子どもを怒るパワーも管理するパワーもまだまだあるので、しつけに厳しく、自立を急がせるように育てていると思います。でも今の私の考えは、子どもの頃にしっかり甘えた方が精神的に安定した大人になるんじゃないかということ。子どもの頃に満たされない気持ちがあると、それを大人になってから取り戻そうとするので、人生が複雑になるような気がします。大局観で物事を捉えられるようになり、「急がば回れ」を実行できているのは、自分の年齢のおかげも大きいと思うのです。

大人になってからの10年も、人はけっこう成長するものです。

 

まとめ

高齢育児8年目、育児も半分近くまで来たかな?と思い、ひと息ついた感があるのでまとめてみました。もちろん、これからも勉強のフォローであったり、進路を選んで自立していくまでの見守りという重責は残っています。一筋縄ではいかないかもしれません。

でも、年齢なのか肩の力がどんどん抜けてきていて(笑)、あれもこれもと頑張らなくてもいいように自分でペース配分していけるんじゃないかと思っています。

高齢出産のその後は、乳幼児期体力的にキツい。年齢が高いと敬遠されがちなので、ママ友もできにくいかもしれない。でも、自分の年齢に感謝することも実はわりとあって、高齢になってからの育児も悪くはないです。

育児自体がとても大変なことなので、「高齢出産、高齢育児、大丈夫!」と安易に太鼓判を押せないけれど、子どもを授かったなら機が熟したということだし、その後は全身全霊で取り組めば乗り越えていけるものなんだろうな、と思います。「乗り越えられない壁は与えられない」という言葉には、非常に説得力がありますね。