育児をしていると、頭が良いとか悪いとか、改めて意識することがある。
どうすれば頭が良く、幸せな子に育つのか。
漠然と考えながら日々過ごしているような気がする。
まず、頭が良いって何だろう。
目次
頭の良さとは何か
頭の良さ、と一言で言っても、色々な要素があると思う。
私が今まで生きてきて、この人は頭がいい人だな~と思ったのはこういう人。
・仕事で、スピーディで的確な判断を積み重ねていた上司
・PTAで、集団でやらなければいけない業務をうまくリードしていたママ友
その場その場の情報処理能力、そこから最適解を見つける能力、そしてその最適解をもって周囲を導く行動力・発信力(人間力)。
この能力が備わっている人を、頭抜けて、頭の良い人だなぁと感じる。
なぜそういう人が頭がいいと感じるかというと、自分やその他の人を含めた集団の利益に大きく貢献してくれるからだ。
作業は誰でもできるけれど、ちょっと複雑な状況下での正しい(と思われる)判断や、誰にもわかりやすい説明や指示は、みんながすぐにできるわけではない。
ただ単に知識がある、計算力がある、記憶力がある、コミュニケーション力があるといった一つの能力でも他人の役に立つことはあるけれど、それは特技が生きた、という印象で、「ものすごく頭が良い」という印象とは違う。
私にとって「頭が良い」ということは、能力と能力の連携がうまくいっていて、それを生かすことができて、結果、誰にも簡単には真似できない成果をあげているということ。
能力はあっても、恥ずかしがり屋だったり、ストレスに弱くひきこもっていてアウトプットできていない人もたくさんいると思うので、実は最後のアウトプットの部分が高いハードルなのかもしれない。
答えはひとつではない
ただ、私がぱっと思い浮かんだのは、実務的な場での”頭の良さ”であって、他の頭の良さというのもある。
例えば、電気、テレビとか全人類の未来を変える画期的な発明をするのは、頭の良さ以外の何者でもないと思うけれど、発明自体は情報処理能力とか最適解を見つける、とかみんなを納得させる、という能力ではなくて、誰にも思いつかないような大胆な発想力や、幾多の失敗や挫折を乗り越える忍耐力が支えていると思われる。
また、多くの人に感動を与える音楽を作ることができる人、絵を描ける人、人間の限界を超えた身体能力を見せてくれるスポーツ選手などスポーツ・芸術関係の分野でも突出している人に対しては並々ならぬ才能や知性を感じる。
他の人の役に立つ能力、というものを”頭の良さ”とするならば、他にも色々な能力が”頭の良さ”ということになる気がする。
話は戻って、私が仕事やPTAで出会った仕事ができる人の”頭の良さ”は、本来なすべきことに対しての”頭の良さ”。
判断や分析を一瞬にして行う頭の回転の速さとか、色々な立場・性格の人の心情を推し量りながら簡潔な伝達ができる。
そして発明・開発や芸術関係の人たちは、無から有を生み出す”頭の良さ”。誰に気を遣うこともなく、オリジナリティ、独創性を追及することで、世間をあっと驚かせる商品やサービスを作ることができる頭の良さだ。
アカデミック・スマートとストリート・スマートという言葉もあるらしい。
アカデミック・スマートは学校はずっと優等生で、官僚や政治家・学者になるタイプ、ストリート・スマートは勉強はできなくても起業家・自由業として成功するタイプだそう。
だから、頭の良さは遺伝する、なんて言葉を聞いてあきらめてしまうのは違う。
親にはない”頭の良さ”が子どもの中に眠っている可能性がある。それをまだ発見できていないだけかも。
頭を良くするには
そうなると、子どもの頭を良くするには、一体どういう教育をすればいいんだろう。
私にとってわかっているのは、どういうタイプの頭の良さにしろ、ゴールはやはり
”自分が楽しみつつ、人の役に立つ仕事を見つけること”
であるということ。
そして、小学校・中学校・高校と12年間続く学校生活は、もともと学ぶ内容が決まっている(教科、集団生活など)ものに対する理解や適応を評価される場所。
ここにある程度ハマって、クラスの子たちと仲良くしたり受験勉強を頑張れる子であれば、”もともとひな型があるもの”の中で能力を伸ばしていくことができる子かもしれない。一般的なサラリーマン、公務員に適性があるかも。
そして、学校生活にはいまひとつハマれない、だって熱中できるものは他にあるから、という子は、枠のない世界の中で、自由に羽を広げて飛ぶのが合っている子のような気がする。マニアックな職種であったり、自由業向きかも。
でも、共通して言えるのは、本人のたった一つの力だけで、仕事を続けていったり、物事を成し遂げるというのは難しいということ。
色々な力を組み合わせ、連携させ、人にも助けてもらい、努力はもちろん、運も縁も自分のものにしていくことが大切なんだと思う。
そういう前向きさを持って人生を歩んでいく子になってもらうために、親は何ができるんだろうか。
最初に戻ってしまったけれど、少し明るい展望が持てた気がする。