発達障害児の親が学校への不信感とうまくつきあっていく方法。

発達障害育児学校への不信感




 

発達障害児の親

面談で一応こちらのしてほしいことは伝えたけど、先生の言っていることに違和感が。。。

毎年担任の先生が変わって、引継ぎも不十分だし、このまま子どもを任せて大丈夫なのかな。正直不安すぎて仕事(家事)が手につかない

このようにお悩みの保護者のみなさん、
学校への不信感は、放置しておくと二次的な問題を引き起こす恐れがあります。

ADHDの息子(小2)がいる筆者が経験も踏まえつつ、発達障害児の親の学校への不信感とのつきあい方についてまとめてみました。

 

学校への不信感は身を守るための盾

不信感は、身を守るための本能

「不信感」は人間が生き残るために必要な防衛反応のひとつと言えます。

不信感によって、事件や事故、詐欺にあうのを避けることができます。

また、一度嫌なことがあったり傷ついた経験をすると、次回からはより慎重に対応して、傷つくのを避けることができます。

発達障害児は学校生活におけるいじめや不登校といったリスクが高まるために、親のリスク回避のアンテナが敏感になるのも必然的と言えるでしょう。

 

学校の異質性①変化を嫌う体質

なぜ学校に不信感を抱いてしまうのか、まずは学校の問題対応力の低さが挙げられると思います。

学校では児童に関する問題が、日々勃発しています。

そして、その問題の多くがかなり緊急性の高いものとなります。

しかし、学校は変化を嫌う体質で、イレギュラーな案件に関しては、解決までに非常に時間がかかります。保護者の目から見ても明らかに「教師同士が嫌な仕事を押し付けあっているかのように担当が誰なのか不透明なまま、根本的な解決策が出てこない状態」が続くのです。

すぐ対応してほしい保護者と、迅速に解決しない学校との間には、大きな溝が生れます。

 

学校の異質性①隠ぺい体質

いじめ問題に象徴されるように、学校や教育委員会は隠ぺい体質です。

学校という半密室の空間、目撃している大人は教師だけなので不正も「言わなければ隠し通すことができる」という心理があるのかもしれません。

人間なのでミスもあるはずですが、教師たちのほとんどが、自分や他の教師にとって不都合なことは口にしない傾向があります。

こちらがどんなに腹を割って家庭のことをオープンに話したとして、教師の彼らが学校の犯したミスを告白してくれるでしょうか?答えはノーです。

このあまりにも不自然な”内部のことを正直に話さない”姿勢、”口から出るのは真実よりもきれいごと”という姿勢に違和感を抱く保護者がいても不思議ではありません。

 

しかし、学校不信が強くなりすぎると親子でメンタルヘルス崩壊⁉

このように仕方ないとも思える学校への不信感ですが、行き過ぎると、私たちの生活に大きな悪影響を及ぼします。どんな影響が表れるのかみていきましょう。

子どもが不登校になる

最悪の場合から言うと、子どもが不登校になることが考えられます。

親子の依存度が強い場合、親の強い学校不信が子どもに影響し、「(親を安心させるために)学校に行かない方がよい」「(親の言う通り)学校は安心できる場所ではない」と感じ、不登校になってしまう。

進路や意思決定に口を出しすぎる過干渉、親離れを阻害する過保護なども、不登校の原因になることがあります。

不登校で親の責任が追求される理由(Cozy公認心理士のブログ)

 

親のワークライフバランスが乱れる

親は育児をしながら、将来的に自分個人の夢も叶えたいと思っています。

そのために、家事育児以外にも仕事に打ち込んだり、趣味や興味の世界を深めるために時間を割いています。

育児中だからといって四六時中子どものことを考えているわけではありません。

本来ならば子どもが学校へ行っている間、親は自己投資のために時間を有効に使えるはず。

ところが、学校自体に強い不信感を抱くと、その不安や怒りに心を支配されてしまい、他のことに集中することができません。

親が必要以上に育児にかかりきりになるということは、親のワークライフバランスが崩れ、メンタルヘルスを大きく脅かす原因となるのです。

 

学校側の不信感も強くなる

心理学では返報性という原理があります。

相手を嫌いになると、相手からも嫌われる、ということ。

学校に強い不信感を抱けば抱くほど、当然学校も保護者に対して猜疑心・警戒心を強めることになります。

ただでさえ閉鎖的な風土の学校が、より子どもの情報を開示してくれなくなったり、先生が心身のバランスを崩せば、最悪はモンスターペアレントとして裁判に発展する可能性も。。。

不信感を増大させることは、相手とのコミュニケーションをより不利にさせ、状況の悪化を招くことでしかないのです。

 

 

不信感をこじらせず、学校と程よい距離感を保つ方法

では、どうしたら不信感を最小限にとどめ、最悪な事態を回避することができるのでしょうか。学校と程良い距離感を保つヒントについてまとめてみました。

学校以外の小さな目標をつくる

学校とは関係のない、家庭での小さな目標を作ることをおすすめします。

達成したら子どもが嬉しいこと、自信になることなら何でも。

我が家は一緒にブロック遊びでお城を作ろうとか、週末にこの大きな公園に遊びに行って、この遊具を制覇しよう、とか。

それができたら、今度はこれをしよう。

そうやってスモールステップでどんどん新しいことに挑戦していく。

学校に関係することだと、結局学校に評価してもらえないと不信感を強めることになるので、家庭で全く別の何かに取り組む。

私は自分自身も数か月単位で目標を決めています。簡単な資格をとったり、新しい料理のレシピにチャレンジするというような目標です。

目標のために自然と夢中になれるので、学校について思い悩む無駄な時間が減ります

 

曖昧さ耐性をつける

あなたはどちらかというと白黒はっきりつけたい人ですか? それとも「グレーでいいんじゃない?」と思うことが多い人ですか?

この捉え方の個人差のことを心理学では曖昧さ耐性と言います。

曖昧さ耐性が高い人は、物事のグレーゾーンやもやっとしている状態をそのままにしておくことができる人です。

研究によると、曖昧さ耐性の高い人ほど物事をうまく割り切ることができ、次の目標へ移行しやすく、精神的に健康であるそうです。

つまり反対に「学校とはこうあるべき」「子どもへの対応はこうあるべき」という思いが強すぎると、学校への要求が高くなり、結果不信感が強くなります。

「学校はもともと、善も悪も存在する混沌とした場所。子どもが100人100様なように、先生の価値観や能力だってそれぞれだから、子どもへの接し方もこんなものだろう」という風に、環境や状態をありのまま受け入れれば、状況が変わらないとしても、そこまで不安になりません。

不信感が大きくなりかけたら、「学校はグレー」と心の中で3回唱えて、曖昧さを受け入れる気持ちを思い出しましょう。

 

期待しすぎない

曖昧さ耐性とも似ていますが、相手に「期待しすぎる人」と「期待しない人」がいます。

期待しすぎる人は、一方的に相手の実力に見合わない過度な期待をしてしまいます。その結果、期待以上の見返りがないことで、大きなショックを受けたり、裏切られたと感じるのです。

普段は人に期待しすぎることのない人であっても、発達障害児を学校に預けている不安感から、学校に頼る気持ちが強くなってしまうということもあると思います。一体どうすれば期待しすぎないようにできるのでしょうか?

よく夫婦間でも「期待しすぎない」ことでうまくいく、と言われますが、、、期待しすぎない方法の一つが、「都合よく考え過ぎていないか」「わが身を振り返ってみる」ということです。

相手は学校の先生というだけで、基本は会って間もない他人です。職業が先生というだけで、あれもこれもお願いというのは虫が良過ぎると思った方がいいでしょう。逆の立場なら100%そう思います。

そして、まず、先生に多くを要求する前に、自分が相手の望むものを差し出しているのか、わが身を顧みることも大切でしょう。

 

連絡回数を減らす

最後は、学校と接触する回数を減らす、という方法です。

先生は良かれと思って連絡をマメにくれるけれど、かえってイライラする時間が増えてしてしまう、、、という場合、思い切って連絡頻度を下げましょう。

「忙しいので、面談は半年に1回の個人面談のみにしてもらえると嬉しいです。」

「夕方~夜は慌ただしいので、急ぎでない場合は電話ではなく、連絡帳でお知らせください。」

という風に保護者の希望を伝えれば、先生も助かるはずです。

先生が普段の学級運営でよほど困っていたり、問題が頻繁に起こっているというわけではなければ、学校との連絡回数を減らし、親が自分のためのまとまった時間を確保することも大事だと思います。

まとめ

いかがでしたか。

不信感そのものは、自分や子どもを守るための本能として自然なものです。しかし行き過ぎると、メンタルのバランスを崩し、学校との関係も悪化し、やがて子どもにも悪影響を及ぼします。

学校への不信感の原因となる背景や、捉え方の個人差についてまとめつつ、不信感を和らげる方法をご紹介しました。

不信感を上手にコントロールして、学校と程良い距離を保っていきましょう!